近年、自治体の胃がん検診で胃カメラ検査を取り入れるところも出てきました。
胃カメラ検査は「複数の観察研究において死亡率減少効果を示す相応な証拠がある」と確認され実施が推奨されています(国立がん研究センター『有効性評価に基ずく胃がん検診ガイドライン』2014年度版)。
それでは従来のバリウム検査と比べ、胃カメラ検査にはどのような特徴があるのでしょうか?
胃カメラの特徴
メリット
- カメラを通じて、胃の粘膜を直接見ることができるため、見落としが少ない(小さな病変も見つけられる)
- 必要に応じて、同時に組織の一部を採取することができるため診断の確定に役立つ
デメリット
- バリウム検査より費用が高い
- 麻酔が必要なため時間がかかる
バリウム検査の特徴
メリット
- 胃の全体像をおおまかに把握することができる
- 胃カメラ検査より費用が安い
デメリット
- 発泡剤・バリウムを飲んだ上で、ゲップに耐えながら患者さん自身が動かなければいけない
- 少量ながらX線による被ばくがある
- 小さな病変の発見には不向き
- 病変の可能性がある場合、精密検査として胃カメラ検査を受けることになる
- 検査後、下剤を飲み、バリウムを出す必要がある
- バリウムによる便秘を招く
胃カメラ検査について
当院では胃がんの早期発見のため、胃カメラ検査をおすすめしています。
定期的に受けていただくことで、胃がんを早期発見できる確率が高くなります。
特に慢性萎縮性胃炎、ピロリ菌感染症の疑いのある方は定期的に胃カメラ検査を受けるようにしましょう。
胃がん検診について
また、自治体の胃がん検診を行っております。
対象の方には助成金が出るため、自己負担の金額は少なく胃カメラ検査を受けることができます。
詳しくは、八王子市の「がん検診」ページをご覧ください。